寝待月

舞台は社会人中心の魔法大学院。主人公・詠士は、言語魔術を研究する若き院生。指導教官クラリスは過去に潰された研究を再起させようとし、観察者として参加するナタリーも次第に巻き込まれていく。「囁き」「語順」「スラング」が身体反応を変調させる――。

「これは神の愛なのですか……それとも――」聖ルゼリア神殿に仕える修道女リリィ。貧民街で倒れた彼女を救ったのは、異世界から来た治癒師・レオンだった。だが、彼の治癒は‘痛みを癒す’ものではない。触れられた瞬間、光が肌をなぞり、熱が込み上げる。祈

「戦士の誇りが、癒しの光に膝を折る――」荒野を駆ける獣人の女戦士ミラ。誇り高く、痛みに耐え、涙を見せぬ女だった。だが、戦場で負った深手を癒すため、異世界の治癒師レオンが呼ばれる。彼の掌から溢れる黄金の光が、彼女の皮膚を撫でる。痛みが消え、代

異世界の官庁街――〈恋愛と繁栄省〉に配属された新任調整官・廉の初任務は、周辺国との「婚姻通商条約」交渉。夜会儀礼の監修を任された彼は、女官長リア、外交官サラ、娼館組合長フェンという三人の女性と共に、境界と信頼を試す夜に臨む。最初は「境界を守

港湾都市の‘成人限定省庁’に仕える女官長リア。冷徹無比と恐れられる彼女は、常に左手の指輪を光らせていた――かつて政略婚で交わした誓いの象徴として。だが新任調整官・廉と共に婚姻通商条約の交渉を進める中、リアは突如その指輪を外す。過去を捨てる決

サキュバスが合法的に働く都市で、‘健全’を掲げるサキュバス社。人間コンサル斎斗は改革の要として迎えられ、社長レアと共に課題に挑む。だがその隣で秘書ヴェラは、複雑な思いに苛まれていた。社長に忠誠を誓う立場でありながら、斎斗への想いを募らせ、嫉

「痛みを癒すはずが、心がほどけていく――」王都ルゼリアの中心、王家の宮殿。第一王女エリシアは‘慈悲の姫’と呼ばれる存在だった。その優しさの裏に、誰にも見せられぬ‘儀式の痛み’を抱えている。夜、王族専用の治癒の間。青い魔法陣の上で、異世界から

「祈りは、甘く崩れ落ちていく――」神殿都市アルメリア。‘神の声を聞く聖女’として崇拝される少女セレス。その祈りは民を救い、光を呼ぶとされていた。だが、彼女の夜は静かではなかった。神の声に混じる疼き、光の痛み、そして快楽。異端の治癒師・レオン

異世界ルゼリア王国。‘治癒魔法’は聖なる奇跡として人々を救う力――だが、治癒師レオンの光だけは異質だった。彼の癒しは、痛みの代わりに‘快楽’を与える禁忌の魔法。戦場で重傷を負った王国騎士セリアは、彼の手で命を救われるが、その瞬間――‘癒しの

異世界転生した元経理マンが任されたのは、赤字に沈む港湾都市ギルドの帳簿。冷徹に見える受付長メイヴと共に報酬体系を改革するが、業者組合の妨害に直面する。数字と契約を武器に信頼を取り戻したとき、二人が交わしたのは――契約書に記されない‘心の合意

「……これは、学術的検証です。――そう、これは……っ！」理論こそが真実を導くと信じていた魔導学者メイファ。だが、‘快感を伴う治癒魔法’を持つ異世界の治癒師レオンと出会い、彼女の学問は、未知の官能現象に直面する。数値で測れない刺激、記録できな

港湾都市の〈恋愛と繁栄省〉に再び訪れた試練。隣国からの使節団に同行してきた王女リュシアは、聡明で清楚に見える一方で、大胆な欲望を秘めていた。夜会儀礼の席で「私も儀礼を受けたい」と直訴する彼女に、調整官・廉は答えを迫られる。女官長リアは冷静さ

舞台は社会人中心の魔法大学院。主人公・詠士は、言語魔術を研究する若き院生。指導教官クラリスは過去に潰された研究を再起させようとし、観察者として参加するナタリーも次第に巻き込まれていく。「囁き」「語順」「スラング」が身体反応を変調させる――。